幸運を呼ぶ犬

今日はお弁当の案内じゃなくて、10年前の12月のブログを掲載しました。



『幸運を呼ぶ犬』

生後2ヶ月のラブラドールがペットショップのゲージの中からボクを見上げていた。

運命の出会いだったと思う。

今まで運命の出会いと錯覚して、キャバ嬢に何回も恋をしてしまったけど今日は無視してくれ。

なけなしの15万円だったけど、躊躇しなかった。(牛丼に生玉子をつけるのいつも躊躇していたくせに・・・。)

通帳の残高が一桁になってしまったが、ボクはラブラドールを買った。
飼った。
残高一桁は痛かった。

こいつを見てると、幸せになった。

こいつといるだけで幸運になった気持ちがした。

だから、このメス犬に『ラック』と名づけた。
GOOD LUCK!のラックだ。

幸運を呼ぶ犬



いたずら好きのラックはボクを悩ませた。

布団やカーペットはおしっこでビチャビチャになった。

ラックは噛み癖が酷かった。手当たり次第噛みまくった。

タンスの角は角がなくなった。

フリッパーズギターのCDは同じヤツを3回買うハメになった。

リーバイスにも穴を開けた。

桜樹ルイのビデオテープを再生不能にした時は涙を流した。





ラックはフリスビーをキャッチするのが得意だった。

公園に行っては芝生の上でフリスビーをした。

30メートル程の距離を全速力で駆けて、空中でキャッチする。

気がつくと、お散歩中の園児達が手を叩いて大喜びしていた。

ラックは園児の喝采に応えようと更に張り切った。

ボクは可愛い保母さんの視線に応えようと張り切った。

幸運を呼ぶ犬



ラックが怪我をした。

身体中、おびただしい鮮血でまっ赤に染まった。

ボクは慌てて獣医に連れてった。

診察中、待合室でボクは、心配のあまり気を失ってしまった。

目を覚ますと、獣医さんが心配そうにボクを見ていた。

ラックは耳を少し切っただけの軽傷に過ぎなかった。ブルンブルンと必要以上に首を振るので、血が飛び散っただけだったのだ。

受付のカワイイお姉さんが、清算をする僕をみて失笑した。 

ボクの隣でラックは、小さ~い絆創膏を耳に貼って、涼しい顔をしていた。





寒い冬、ラックはボクの布団にもぐって眠った。

ラックが湯たんぽ代わりになった。あったかかった。

朝はベロベロと顔を舐めてボクを起こした。

休日の安眠を何回邪魔されたことか・・・。




朝起きてラック。

散歩してラック。

餌あげてラック。

車に乗ってラック。

布団でラック。

ボクの隣にはいつもラックがいた。







今朝、ラックが死んだ。

15年も生きたから、老衰だろう。

目を瞑って横たわるラックをボクはずっと眺めていた。


涙が溢れた。 


涙が止まらない。


あんなにあったかかったラックが、冷たくなっていく。


芝生を駆けて、フリスビーをキャッチしたラックが、もう動かない。




ラックがいない日常にボクは慣れるのかな?




明日からはラックのいない生活が始まる。



「幸運をありがとう、ラック!!」




〜仕出し弁当 配達 松本市 信州家〜




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2017年12月02日 Posted byケイジ at 19:12 │Comments(0)番外編

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